乳幼児突然死症候群(SIDS)
それまで元気だった赤ちゃんが事故や窒息ではなく突然死してしまう病気です。原因はまだ分かっていません。主に睡眠中に発症し、日本で出生4000人に1人の割合で生後2~6カ月に多く、まれに1歳以上で発症することもあります。冬季の早朝~午前中、男児、早産児、低出生体重児、うつぶせ寝、両親の喫煙、人工栄養児に多いことが分かっています。
発症リスクを減らすためには
原因は特定されていませんが、危険因子を取り除くことで発症リスクを減らすことができます。
1歳になるまでは仰向けで寝かせましょう
うつぶせに寝かせた方がSIDSの発生率が高いと報告されています。医学上の理由で医師からうつぶせ寝を勧められている場合は、医師の指示に従いましょう。
できるだけ母乳で育てましょう
直接的な原因にはなりませんが、人工栄養で育てられた赤ちゃんよりSIDSの発症率が低いことが分かっています。母乳の出方は個人差がありますが、できるだけ母乳で育てましょう。
たばこはやめましょう
妊娠中の喫煙は、お腹の中の赤ちゃんの体重が増えにくくなり、呼吸中枢にも悪い影響を及ぼします。両親が喫煙している場合、喫煙しない場合の約4.7倍の発症率と高く、大きな危険因子となります。妊婦自身の禁煙はもちろんのこと、妊婦や赤ちゃんのそばでの喫煙はやめましょう。これは周りの人の理解と協力が大切です。
赤ちゃんの睡眠環境を整えましょう
・マットは固いものを使用し、枕は使わない。
・顔や頭に寝具がかからないようにする。
・ベッドの周りにガーゼ、ビニール、ぬいぐるみなど置かない。
・なるべく赤ちゃんを1人にせず、同じ部屋で寝る。
・添い寝をすることで、赤ちゃんの胸やお腹の上にのって圧迫したり、布団が赤ちゃんにかかってしまう恐れがあるので、赤ちゃんは専用のベッドで寝かせる。
・必要以上に厚着させたり、過度に暖めすぎない。