いぼ痔ができた?
赤ちゃんに「いぼ痔ができた」と言って病院に来られますが、ほとんどがいぼ痔ではなく、肛門にできる皮膚のたるみです。スキンタッグ(肛門下垂)といわれるものです。時計の12時の方向(お腹側)にできるスキンタッグは、ほとんどが無症状で治療の必要はあまりありませんが、6時の方向にできた場合は、裂肛などによるものが多いですので治療の対象となります。
肛門スキンタグ(肛門下垂)
【治療を要しないタイプの特徴】
① 女の子の赤ちゃんに多い。
② 肛門のしわの一部が鶏の「とさか」のように盛りあっがている。
③ 12時の方向(お腹の側)にできることが多い。
④ 今までに、うんちが固くなって、肛門が切れて血が出たことがある。
⑤ 特に治療する必要はありませんが、出血や排便時に痛がる時は軟膏を塗る必要があります。
【自宅での処置・治療】
① 外科的な手術などは必要ありません。
② 数日で治るというものではありませんが、切れ痔などを繰り返さなければ、だんだん小さくなります。
③ まず、便秘にならないよう心がけましょう。
④ うんちが固いときは、出やすいように肛門に軟膏を塗ってあげましょう。
⑤ 硬いうんちが出た後は、ぬるま湯におしりをつけてあげましょう。
見張りいぼ
裂肛などの原因で起こってきます。大人でよくみられる。
肛門スキンタグと同じような皮膚の盛り上がりがありますが、できる場所が異なり、肛門の6時方向(背中の方向)に出来ます。これは排便時に肛門が傷ついて炎症をくりかえし、皮膚が盛り上がっていった結果生じたものです。
【治療】
軟膏治療や手術などが必要です。