発熱した時のケア
いつ何度くらいありましたか?熱が高くても機嫌がよく、水分がとれて元気な様子であれば慌てる必要はありません。
当クリニックの体温表がありますので、必要な時はダウンロードしてお使いください。
正常体温
乳児:36.3~37.4℃
幼児:36.5~37.4℃
学童:36.5~37.3℃
平熱より1℃高い場合、発熱として対応することもあります。お子さんの平熱を知っておくことも大切です。
体温を測るとき
・わきが汗でぬれているときは汗を拭きとってから測りましょう。
・体温は日内変動があり、朝方は低めで夕方高くなります。
・部屋の温度や厚着の影響で、高く測れてしまうことがあります。
・運動後、食事をした後は体温が高くなります。
確認すること
・水分、食事の摂取量(ミルク・母乳の飲み)
・おしっこはでているか
・元気はあるか
・機嫌はいいか
・発熱以外の症状はあるか(咳、鼻水、嘔吐、下痢、発疹など)
すぐに受診しましょう
・生後3ヵ月未満の発熱
↑ 元気に見えていても必ず受診してください
・顔色が青白い、唇が白い
・水分をとらず、半日以上おしっこがでていない
・ぐったりして様子がおかしい
・呼びかけてもぼんやりしている
・息づかいなどが苦しそうな時
・初めてけいれんした
診療時間に受診しましょう
・機嫌がよく元気があり、食欲も少しはある時
・3日以上熱が続いている
ホームケア
安静
体温調整
<寒気、体が震える、手足が冷たい時>
これから熱が上がります。寝具や衣服で体と手足を温めてあげましょう。
<汗がでる、暑がる時>
熱が上がりきった状態です。
・薄着にして毛布などを取りましょう。
・血流量の多い、わきの下や足の付け根を冷やしてあげましょう。
・冷却ジェルシートをおでこに貼っても解熱効果はありませんが、熱による不快感は軽減できます。シートがずれて口や鼻を塞ぎ、窒息することがありますので、使用する際は十分注意しましょう。
食事・水分
水分をとらないと脱水症状を起こすことがありますので、水分をこまめにとらせましょう。飲物は麦茶、ミルク、果汁などお子さんの好きなもので構いません。発熱した時の経口補水液は水分補給に適しています。
食欲がない時は無理に食べさせる必要はありません。食物繊維・油が少なく、お子さんが食べられる消化の良いものを与えましょう。
(例)スープ、味噌汁、雑炊、おかゆ、うどん、茶碗蒸し、アイス、ゼリーなど
着替え
汗をかいてそのままにしていると体が冷えて症状が悪化してしまいます。汗をかいたらその都度取り替えましょう。
発熱時の入浴
・38℃前後でも、いつも通り元気で水分がとれている場合は、短時間のぬるめの入浴、シャワーを浴びてもよいでしょう。
・熱が高くつらいときは、入浴・シャワーは避けて、温かいタオルで体を拭きましょう。
解熱剤を使うタイミング
・現在は主にアセトアミノフェン(アンヒバ坐薬)が使われています。
・使用する目安は38.5度以上ですが、積極的に使う必要はありません。熱が高いということは、病気に勝とうと体の中でウイルスや細菌と戦っている状態です。
・解熱剤は病気を治す薬ではなく、体を楽にするために使用します。熱のせいで水分がとれない、機嫌が悪くて眠れない、頭や関節が痛くてつらい時にご使用ください。
高熱が続くと脳に障害?
乳幼児の発熱では40℃になることも珍しくありません。熱が高いと脳に障害が残るのではと心配になられる方もいますが、熱そのもので脳に障害は起きません。脳炎、髄膜炎などの病気であれば可能性はありますが、何度も吐く、ぐったりしているなどの症状を伴います。