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子どもと共に育つ

[1995.02.08]

子どもの成長はつくづく早いもので、よちよち歩きをし、片言を話し出したと思っていた子どもが、もう多感な中学生生活を送るまでに成長してきています。親は子どもにとって良かれと思えることを自分の青春に照らし合わせて、できるだけ多く与えてやろうと努力しています。しかしどんな世界でもそうですが、一方的に与えるだけではうまく行かず、投げ返ってきたボールをうまくキャッチしてやらなければなりません。

 

人間形成にとって一番大切な時期は三歳までの乳児期であり「三つ子の魂百まで」とよく言われるように、この時期がその子にとって人格形成、その他全てに面に重要なことはよく知られた事実です。またこの時期に、如何に接したら子どもがうまく育つかという議論は多くあります。しかし、親が子どもからどんな影響を受けているかに関する研究はほとんど見当たりません。これまで、子どもだけに重点を置いて語られてきたからです。当たり前の事かもしれませんが、この時期に親も子どもから多くの事を吸収してきたのです。作用があれば反作用があるように、また「子育てを通して親が育つ」と言うように、親にとっても同様に多くの事を教えられ吸収する時期なのではないのでしょうか。

 

そして今、次に大切な人間形成の時期である思春期真っ只中の中学生に接する時、多くを与えようとするのではなく、子どもから学ぼうと言う姿勢でお互いに影響しあい、よりよい関係ができたらと考えています。

                             (平成7年2月  北の輪)

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